大橋美加の”シネマフル・デイズ”⑤ 『アルファヴィル』

最終更新: 2月27日

1965年 フランス・イタリア合作映画 ジャン=リュック・ゴダール監督 『アルファヴィル』(Alphaville, une étrange aventure de Lemmy Caution) ゴダールは人を食っている。

ヌーヴェル・ヴァーグの映画作家のなかでも、とりわけ実験的な作風を貫いてきた。

本作では、パリ市街のモノクローム撮影のみでありながら、 なんと”SF映画”と謳い、観客を煙に巻く。

騙されたと思ってご覧あれ。不安感を煽る効果音と、

もっともらしいナレーションにより、

「そうか、ここは星雲都市アルファヴィルか・・・」と思わざるを得ない。


主人公の諜報員に扮するのは睨みの利いたエディ・コンスタンティーヌ。

彼の当たり役”レミー・コーション”が本作での名前にもなっている遊び心。

吸い込まれそうな大きな瞳のアンナ・カリーナが人形のように対峙する。

当時はまだゴダール夫人だったか。昨年亡くなってしまった。 ひとこと添えたい。”シネマフル・デイズ”①で想い出を語ったばかりの大林宣彦監督が

新作『海辺の映画館 キネマの玉手箱』の公開を見ずに逝ってしまわれた。

「映画はつくりもの。だからこそ、人に信じてもらわないといけないんだよ」という お言葉が心をよぎる。想像力は人間の特権。

あなたも”星雲都市アルファヴィル”で愛を見つけて!

最新記事

すべて表示