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『午後の遺言状』

”大橋美加のシネマフル・デイズ”No.249

1995年 日本映画 新藤兼人監督

ひとはどんなときに死を意識するのだろうか。

親しいひとの死によってだろうか。 ある日突然あらわれた、嘗ての自分によってだろうか。 死を意識し、ひとはどう向き合うのだろう。 死に魅入られるのか、意地でも撥ねつけるのか。


名女優・杉村春子を当て書きした主人公と、

農家の寡婦に化けた乙羽信子が繰り広げる、舞台劇ふうの芝居。 生きた台詞まわしに心が惹き寄せられてゆく。そう、人生は芝居。 ひとは何に裏切られ、何に救われるのか。 “幸せ”の意味は?

ロケーションの素晴らしさを活かし、

役者の力を活かし、”死“を拒絶した進藤兼人監督。 進藤映画のシュールレアリストの如き”画づくり“!

海面に黒子が掲げる棺が……ああ、たまらない!


生き続けることの意味を教えてくれる、

泣いて笑える異色の名作である。

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